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「をだまきの花咲く家」

  • 執筆者の写真: naitou
    naitou
  • 6月4日
  • 読了時間: 2分


鎌倉の若宮大路には古い木造の大きな酒屋さんがあって、子供の頃は普通にお買い物したりその前を通ったりしていた。

先日、その建物がとても風情ある感じで(もう夜だったので店は閉まってたけど)変わらずたたずむ前を通った。なにか文化財らしい指定の看板が出ていた。


通りすぎて少しして、

 あれ、なんだっけ?

ふと思ったのです。

 …この建物前を通るたびに感じてたことが、なにか、あったよね私?

それでさっきなんとなく思い出したのは、本の中の場面でした。

天沢退二郎氏のオレンジ党の本で、女の子の家の玄関に魔除けの紐か縄のようなものを結んでかけてもらっていたはずがほどけてとれていた場面。もうひとりの女の子が、それをじっと見つめていてやがて全体像が彼女の中で見えた時にぱっとそのかたちに結べたこと。

文章から読み取れる女の子の家とはまた違うんだけど、この酒屋さんのように趣のある建物にはそんな物語や結んだ縄がどこかにあるんじゃないかななんて思っていたのかも。

彼女たち(ダブルヒロインめいた設定でもあって)は、それぞれの特性があって、ひとりは夢師に近い。もうひとりは家族譲りとおそらく本人の意思で魔法めいた感覚をある程度持っている。

短い間しか暮らせなかった私には、鎌倉のあちこちの気配や景色を、自分のよく知っている感覚や物語に重ねることが近づけることだったんだと思う。

駅まわりや八幡宮は観光客で明るくにぎわっていても、ちょっと分け入ればすぐ湿地や薄暗い山や洞窟ばかりだった。歴史あるたくさんのお寺やお墓の気配。

それらに自分を近づけてゆくか、それらを自分に引き寄せてゆくかをまず考えること。ああこれ、以前に何度も聞いた方法だったね。


大人になってから天沢氏の講演に行った時、いくつかの作品のモデル地やイメージしたものなどを聞けてたいそう興味深かったです。

鎌倉は全然関係なかったんだけど、それけっこう近いよ!って思う名称もいくつか出てきたりして、ずいぶんあとになってからも「ここだね?」なんてひとりで思って何度でも楽しめる私でした。


写真はもちろん若宮大路。…ではなくって、先日歩道橋から撮ってみた環状線。

昨日は大雨で、体も気持ちもぐったり。猫ころがしてごはん食べたらすぐ眠ってしまいました。

やることがたくさんあって。もうちょい、気持ちをとがらせたい。

今日も曇天、もう晴れるといい。





 
 
 

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