映像テストがわりに、自分で鍵盤ハーモニカを演奏しているところを1分ばかし撮ってもらった。
完全に、慣れきったトランペットのかまえかたで、鍵盤ハーモニカを吹く自分の映像。
なんだかなつかしい子に会ったみたいで、ちょっとぐっときた。
今は真夏。
真夏はずっとコンクールの季節だったから、なおさらだ。
ネルが最近、おなかを出してのびているようになった。
暑いから&リラックス。
寝ながらしっぽでリズムをとるのが得意なのだけど、それ、裏だよ。
私にとって、高校吹奏楽部の記憶は強い。
合奏前のスケールひとつとってみても、みなで小節ごとに何番目かの音符を抜いて吹いてみたことや、私あの和音が気に入ってるだとか、気づけない音の差、ふと部室の壁にかかっているだじゃれカレンダーに目がいって笑っちゃって吹けなくなる子やなんか……
音楽とともに夢中ですごしたいくつもの季節は、どんなに忘れても、かえってくる。
そりゃ確かに、私の中で、演劇人生はひどく強い。強かった。へんに強くひかる生き方をしすぎてしまっていた。
だけど、それだけじゃなくて、なにもなかったことではなくて、
それらすべてを経ての今の自分が、今は描く。
たいせつなものを地道につむいでゆくことに、かわりはない。
それでいい。と、今は思う。
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