「朝もや立つ北柏駅」
- naitou
- 5月1日
- 読了時間: 2分

朝焼けのなかでじっくりと作業。
ネルネルの背中に頬をくっつけながら、猫のリラックス音楽をYouTubeでかけっぱなしにしている朝。
だんだんと明けゆく空の優しい光。
YouTubeでは、よく聴く曲、以前に聴いたものと関係のある曲などが次々と流れてきていたのだけど、そのうちに、メトロファルス『夜のポストカード』とあって、あらこんなかわいらしいタイトルの曲がメトロファルスにあったかしらん??とか思ったら『夜のポストリュード』だったんでした。
学生の頃、ほんとよく聴いてましたねメトロファルス。
19歳くらいからの親友で、その後同じ劇団に在籍することになったキシさんとは、よくその話をしていたし、稽古を休んでライブに行っていたりしてね。
『夜のポストリュード』の中で、出てくる駅の情景を聴く時、いつも私はなぜか、県立柏高校のある北柏駅を思い出していました。
県立柏高校と言いつつも、にぎやかな中心地柏駅ではなくって、ひとつ先のひなびた北柏駅から自転車で15分以上畑の中を行く、利根川のほとりにある田舎の高校でした。
私は高校時代、そんなにはなやかな記憶はいっさいなくって、人前で目立ったり男の子と待ちあわせたりするようなデータは存在しなかった過去なのですが、在籍していた吹奏楽部を中心にその後の礎となるあらゆる自分を生きていた思春期の日々でした。
朝もや立つ駅とは、誰の中にもあるのかもしれません。
柏の木の下で。
たくさんの影が、時間と記憶を連れて、今日もすれちがってゆきます。
春が、すぎてゆく。
私は柏餅をひらりとめくりながら、柏の葉とは、こんなにもまるみのある輪郭だったのだなと思っている。
こうしていつしか全部がつながってゆく。
あと、もうちょっとだ。
だいじょうぶ。
ちゃんと、やってゆく。
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