
さっきずっと、ネルネルと一緒に、近隣の小学校の朝礼を窓からながめていました。
朝礼……ああいうのほんと苦手だったなあ……。
小学校の2年半くらいをすごした広島では当時、はだし教育が推奨されていたので、朝礼の時は、はだしでずっと立っていました。
小学校の目の前の由緒ある教会の鐘の音を聴きながら、公立なのに立派な制服のすそをそっとつまみながら、
どうしてここにいるんだろう。
いつかどこに帰る日が来るんだろう。
いつか私も10歳になってしまうのかしら。
そんなことを思ってばかりいました。

だって10歳になんかなったらだんだん大人になるってことでしょ?もう魔法も使えないし、動物や植物と話すこともできなくなっちゃうじゃない。
遠くからの転校生で誰の言葉もルールもよくわからず(方言に初めて接したので)、図書館の奥で気が合いそうな本を見つけてはもくもくと入り込んでいたおさない自分がひとりでちょっとでも生きやすくすごすには、たくさんの物語が必要でした。
そのへんは今もあまり変わらないかもしれませんね。
来年(もしかしたら再来年)は、ひとつ、大切に本をつくりたいと思っています。
それにはかなりの時間と気持ちと記憶と、持ち得る技術を全力で費やせたら。

ところで先日、前作「とてちてた」が国会図書館に収蔵されているのを知って、データを見てみたらはっきりと<ジャンル:マンガ>って書いてあって、夜中にひとりで大うけして笑ってしまいました。
マンガねー。いいですよなんでも。
なんと思ってもらっても。
最近、七月堂さんにて、左記の絵本「ひまわりデイズ」をはじめ、羊毛雑貨やカレンダーやカードなどお取り扱いいただいています。また、年賀状や冬のご挨拶カードも、できました。
これでここ最近続いていた入稿ラッシュはしばし休業です。
ごめんなさい、この年内はもう、あまり新しく展開しないでひとりでしばしゆっくりすごすことにします。

たくさんのかたへのお手紙や編集作業、いくつかの進行作業、どれも大切なものばかりですが、今は今の私に必要なことごとそのかすかな音に耳をすませて、少しずつメモリを満たしてゆくことがきっと急務な気がしています。
いつもどうもありがとう。
みなさまのこれからの冬が、どうか素敵なものでありますよう。
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