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  • naitou

「風わたる草原」


朝に書いた文章のタイトル「オットリーノ」とは、思春期の頃の私と周囲にしてみれば「オットリーノっつったらレスピーギでしょうが」という記憶からなる吹奏楽部ギャグです…


私は、高校での記憶と経験が強すぎて、音楽はもうここでやめようと思っていました。

自分の実力ではとうていこの先に行けないことも、楽しんで続けることが難しいことも、その時はわかっていました。

それまでもうずっと音楽一色でしたので、大学に行ったら文学とか演劇とかみっちりしてみたい。という、野望もそこそこありました。



ところで、その<オットリーノ・レスピーギ>の「ローマの松」のリンクを貼っておきます。

小澤征爾さん指揮の演奏をみつけたので、いろいろ思いをはせながら聴くのもいいかもしれません。


高校二年の定期演奏会でじっくりやったので、今でも聴くとちょっと身が震えます。

どの音を聴いても、それぞれのパートの先輩や同期の吹く姿や、冬の部室の景色ばかりよみがえってきて。

聴きどころは <4.アッピア街道の松 16:48 > あたりですが、通して聴くのももちろんおすすめです。

そのもりあがりように、のちに部の指揮者の先生のお嫁さんとなった、国語のかわいらしい先生から「あれ泣いちゃってたの?」と終演後の市民文化会館ホールの廊下でふと訊かれたのも、今ではよき思い出です。


棚の中でうとうとしているネルに、今日は「もう寝るね」と声をかけました。

今考えている本のタイトルもなんとなくの像も見えてきて、自分の輪郭がこの世にはっきりしてきたような心持でいます。

べつに一年じゃなくて、今後二年でも三年でもいい、時間をかけて大切に向き合ってつくれたら。

風わたる草原で、今見えるものを描いてゆこうと思っています。


明日は私、100%自分のためにすごすよ。

と言ったら、ネルが「えーやだー」とむずかりました。


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