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「深呼吸」

  • 執筆者の写真: naitou
    naitou
  • 3 日前
  • 読了時間: 3分

昼すぎから気温がどんどん下がってきて、今風邪ひいたら大変!と思っていそいで帰ってきたら、おなかを出して甘ったれるネルコがころがっていました。

なので、いっしょうけんめいブラシして猫磨いてましたよ。私ってば。


ひといきついて、今日はもうおやすみなさい…

図書館に行ってがつんと小難しい本とか読み込みたい気分なのだけど、なかなか最近向かえない。もうちょっとしたらかな?

私は子供の頃、本ばかり読んでいて不思議な物語好きだったくせに、自分の身にはたいして不思議なことがなかった。なので、世の中とはそういうもんだと思っていた。

でも今思い返してみると、少しは不思議なふうに思ってみてもよかったかもしれないね。ってことはふたつばかしあって。


小学校四年の時。

その学校では四年生になると課外活動のクラブに参加できることになっていて、外で人と遊ばない子だった私は、家で事前にわりと強めに「バドミントンクラブに入るんでしょ」と言われていた。

父が経験者だったので、習いながら多少は空き地で遊んだことあったかなくらいではあったけど、運動苦手だけどまあそうなるのかなーってぼんやり思っていた。

そしてクラスでクラブを決める時、話が進んで先生が「じゃあ次、絵画クラブ。入りたい人?」とくちにした時、私は思わず手を挙げていた。強く。

帰宅してそれを話すと、かなり悲しそうに「なんで…」と母に問われて、子供の私は

「これに入らなくちゃならない気がして」

としか答えられなかった。

実際、そうだったんだと思う。


約一年後。

私はまた転校して鎌倉の小学校に来ていた。

廊下に貼ってある「管楽器バンドメンバー募集!」という課外活動のポスターがなんだか気になって、その選抜の日に音楽室へ行ってみた。

なんか楽器、せめてリコーダーとか持っていったほうがいいのかしら?と思ったけど、行ってみれば選抜というか希望者多数の中からあみだくじで決める、という公平でレトロな方法だったので、私はたくさんのよく知らない子供たちの中で、自分の選んだ線に名前を書いた。

そのあみだが進みはじめた時点ですぐ、

「あ、これ、私が決まるんだ」とはっきり思った。

少ししてあみだの結果が出てその通り決まった時、私があまりにも平然としていたので、よそのクラスの知らない男子が「おまえ決まったんだよ?聞いてんの?嬉しくないわけ?」と私をつついて、私はちいさく「うん」とだけ言って、その後の説明事項を先生に聞きに行ったのでした。


子供の私にとって、大切なきっかけだったこと。

絵を描くこと、音楽にいること。それは今もずっと自分の中で生きている出会いだったから。

ううん、大人になってからもそういう出会いはたくさんある。あったはず。

でもいちいち私は考えないで来た。その場で受け止めきれる自分ではなかったから。

最近は、少し思う。そっか、と思ってちょっと笑ったりする。

不思議じゃなくてもにぶくてもいい。

顔をあげて手を伸ばせたら、それでもうぜんぜんだいじょうぶなことが、私と一緒にこの毎日に呼吸をしてゆく。深く。












 
 
 

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