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「パフェ・デイズ」

  • 執筆者の写真: naitou
    naitou
  • 8月29日
  • 読了時間: 3分
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夕暮れ時、窓辺にころがっている子。

毛づくろいしているうちに寝落ちした模様。

ネルは長毛ではないけれど少し毛が長めなので(譲渡していただく時の書類には「中毛」とあった)、毛並みがなんとなくもにょもにょしている時があります。


この前柏に行った時、あとで

「ああそうだ、デニーズ行っとけばよかったな」と思いました。

大学の時にずっとバイトしていたから。

駅からまあまあ離れた柏市民文化会館(爆風スランプの聖地と言われていた)の前のデニーズは、市民文化会館での定期演奏会帰りにトランペットパートのみんなでごはんを食べる健全なうちあげ場所でした。

だから大学生になってバイトを始める時なにげにそこに決めたんだけど、まあほんときつかったです。バイト初心者には。

でも楽しかったし、いろんな人や場面を知るいい経験でした。

高校生のバイトの子の恋愛相談を聞いたり、同じクラスだったら仲良くならないタイプの子とすごく仲良くなったりしてね。


数年後。

東西線早稲田駅から夏目坂を少しのぼると、デニーズ早稲田店がありました。

20代の私は、稽古帰りにはそこでうちあわせをすることが多くて、または一人であと30分でこの資料をまとめなきゃ!どうしよー!という時などによく立ち寄っていました。

柏店と早稲田店はフロアのつくりが同じだったから、どことなく安心感が自分にあったのかもしれません。


また数年後。

私の生活環境が変わったのか、もよりのデニーズは少しずつ減っていったような気がします。

その頃よくうちあわせで行っていたのは、吉祥寺店(正式名称は知らない)でした。

当時の自宅からは遠かったので、夜までの稽古で22時半からそっち移動してうちあわせかー、と気が遠くなることも何度かありました。

青山円形でのとあるプロデュース公演に制作参加した時、ゲネも終わって明日初日!という真夜中に、出演者のひとりが肺気胸で急遽降板しなくてはならなくなって、制作チームと衣裳チームを含めた数人でそのデニーズに集合した夜もありました。


ここ何年かでスターパインズカフェに行くようになって、その町を歩くのも少しずつこわくなくなってきて、ある日開場までまだ時間があるから遠回りしていくかと思ってそのへんを歩いていた時に、角の墓石屋さんのところで急に「あ」と思ったのです。

「ここって…デニーズだったよね?」

そう気づいた瞬間、時間が流れてゆく音がはっきり聞こえました。

そんなこともあったよな。


今の私は、デニーズにはほとんど行きません。

一年に一回、あるかないか?

よくテーブルの上に貼ってあるメニューの宣伝みたいな大きなシール、本を読んでいても何かを描いていてもあれが視界に入ってくるのが、ちょっぴり苦手なのです。

そうは言っても、

「よーしパフェ作るか」なんて今も思っちゃうんですけど暑い夏の日とかは。

(当時、パフェ各種はキッチンじゃなくて、オーダーを受けたフロアの子が自分で作ることになっていたのです)

 
 
 

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