「月ノ下」
- naitou
- 8月28日
- 読了時間: 2分

先日、百合の大きな花束を買いました。淡い黄色。
もちろんいつもの八百屋さんでおじちゃんとおしゃべりしつつ。
買った時は全部つぼみだったので、うまく咲くのかどうなのかなどと思っていました。
でも<朝は固いつぼみ→正午すぎにそれがゆるんでめしべとおしべの先が少しずつ見えてくる→午後はきれいな開きかけ→夕方、すべて開花!>という素敵なタイムテーブルを一緒にたどるのはとても楽しくていい一日でした。
理科の学習番組みたいにずっと撮っていられたらよかったね。
あとで早回しにしてね。
昔、当時の仕事場から駅へ向かう住宅街で、大きな家の門の脇にふと大きな植木鉢と貼り紙を見かけました。
「月下美人、今夜咲きます。」
半紙に墨で堂々と書かれたその素敵なお知らせと、つぼみが待機している植木鉢に思わず
「あら、粋だね!」と思ってしばらく立ち止まって眺めていました。
その日は夜たぶん下北かなんかに芝居を観に出かけて行かなくちゃならなくて、月下美人にはお目にかかれなかったのだけど、その貼り紙の感じや筆の勢いは今でも覚えています。
書いた人も見に行った人も、日々の中で不思議ないい時間だったんじゃないかと思って。
ネルネルは花や植物や、ひとの食べ物にほとんど興味を持たないので少し気が楽。
(前の猫はなんでも食べたしひっくりかえした)
まあでも困ったときはドライにできる花を選ぶのが今のところいちばんいいかもしれないです。
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