「記憶の記録1」

更新日:6 時間前

(順不同、日時不明)
◎月◎日
あまりくちがきけなくなる。
最近、その周期が短くなったように思う。
今、童話を書いているからその文体が安定するまで、自分の中でじっとしていたいのかも。
◎月◎日
先日、公開制作中の画家さんと言語ゲームの話をして、帰り道に、あの概念って今の私にわかるかしらん?と、しばし考える。
学生の時に自分なりに体得したつもりになっていただけかも!って心配になって哲学関連の本をめくってみるとですね。
…ああそっか。ずっと言語ゲーム生きてるし私。
妙な実感におそわれて、ひとつ息を吐いたのでした。
◎月◎日
高校吹奏楽部の後輩が遊びにきてくれる。
パイプオルガンを習い始めたというその人から、弾き方やピアノとの違いについてたいそう興味深い話を聞く。
小学校の時に、大聖堂でよく聴いたパイプオルガンの音色は、今もずいぶん私の中に残っている。
そういえば、劇場と音楽ホールが併設された池袋の施設でのパイプオルガン一日講座のチラシを見たような、と思い出す。
◎月◎日
アコーディオンと対峙。
私のアコーディオンは、左手がまったく見えない。本体が大きいのです。
だから、ふっと気を抜くと
あれ、今、私の左手はどこにいるのかしらー
なんてことになりがち。
右手はうつむけば見えるけども、それは練習中にどうして確認しなくちゃいけない時だけでいたい。
だって楽器を弾く時は、前を見なくちゃでしょう?
いつ人前に出てもいいようにして。
◎月◎日
夜中に、いやな夢を見て飛び起きる。
息を詰めていたみたいでぜえぜえしながら、こういうのひさしぶりだな…って思う。
枕元にまるまっている黒猫に頭をうずめて、
えーん、こわかったよお〜…
しばらく息をととのえて、また眠った。
眉毛のあたりを噛まれたような夢だった。
いや、こっちから噛みついたんだった。怖すぎて。
◎月◎日
最近、眠ってばかりいる。
秋の気配ですごしやすくなったせいか、ついつい。
そんな私を見かねたのか、黒猫がものすごい勢いで眠っている私の体の上を駆け抜けていった。
どどどどどどどど!
…痛いよまじで…。
◎月◎日
思春期の頃は、インターネットなぞ存在しなかった。
大学の頃はニフティーとかあったのかな?使ったことなかったけど。
当時バイト先の会社で社員の方に、とある劇団のホームページを見せてもらおうとしたら、舞台写真が多かったこともあってか昼休みいっぱいかけてもトップ画面の半分しか出ないので
「お手間のかかることお願いしちゃってすみませんー」と、そのモザイク状の画面を消してもらった。
貴重な休み時間、そんなことにつきあってもらってほんとごめんなさいって思いながら。
◎月◎日
ここしばらく、私的な文章はろくに書かなかったり、書いてもネットなどで公開しなかったのは、そういう気持ちをためたい時期なんだと思う。
だって、あたりまえじゃない?
思春期すぎまで、そんなの人に見せずに書きためるのが日常だったんだもの。
私も、世の中も。
本屋さんや図書館でよく、シンプルなエッセイや日記めいた本も読んでいたけど、それってすでに文章や物語を書くもしくはそれに匹敵するなにかを表すことを仕事にしている人だからこそ、ひとに渡せるものなのであって。
だから現代は、だとか言いたいわけじゃない。
ひとのことはどうでもいい。
これ以上たくさんのルールはもう守れないところまで来たとしたら、あとはもう、
自分はどうしたいのか。だけでいいと思う。


コメント