「記憶の記録4」


(順不同、日時不明)
◎月◎日
猫の三種混合ワクチン。
めっちゃ猫デート。
動物病院に予約時間より早めに着いたので、泣き出しそうな黒猫をなだめたり甘やかしたりする余裕があってよかった。
◎月◎日
ギャラリートーク、参加予定です。
〈アートラインかしわ〉、花さき山の折り紙ワークショップと大駱駝艦公演、行けたら行きたいなと。
◎月◎日
いちじくのコンポートがとてもおいしくできた。
シロップは少し赤ワインの風味強め、大人向けかも。
そんな瓶詰が並んでるところが、いい感じの夕方。
◎月◎日
踏切で、何度か演奏を聴いたことがある音楽家のかた(またはよく似た人)とすれ違う。
あっというまのすれ違いだったし、着てらっしゃるTシャツばかりに目が行ってしまってお顔もちゃんと見なかったので、ご本人ではなかったかもしれませんね。
そのTシャツには、とある人気漫画の登場人物の絵がでかく描いてあって、
そうゆうのどこで買うんですかい…
とか思ってるうちに、あれ、これってあの音楽家のかたの名前ってことなのかな?漫画の登場人物の名前をもじってよく似た発音で?えーうそー?そういえば今の人って外見も似てたかも?なんて後でしばらくひとりごちていた私でした。
本当のところはまったくわかりませんけど。
◎月◎日
94年〜95年頃、大学南門の裏手に、立て看板を保管したり材や工具を置くための作業場を勝手にキープしていた。
あ、これは自分の演劇時代のストーリーです。
確か春先だったと思うんだけど、そこに建てていた小さな作業小屋が不審火で火事になったので撤収して、すぐ近くの第二学生会館にペンキや暗幕などの荷物を移動。いろんな団体が、いろんな場所をそれぞれ勝手に占拠してた時代です。
南門からすぐのところには当時『あんねて』という老舗の喫茶店があった。その頃の私はモスやシャノアールぐらいしか行かなかったので(人数的にも、お財布的にもね)、ほとんど入ったことはなかった。
稽古の行き帰りは『あんねて』の前を通ることが多くて、ある日の会話の中で私は初めて早稲田銅羅魔館(現在の早稲田小劇場どらま館)の存在を耳にした。
「あんねての上に、劇場あるんだって」
「えーうそー知らんかった」
「つくり的にはトップスを小さくしたみたいな感じのコヤって聞いたんだけど」
「ここに?トップス?まじで?」
「あるわけないだろ絶対」
「え、あのへん?それどこ?」
「このへんにトップスあったら俺ら借りれんのかな」
「シアタートップス!」
「って言うな!」
何人かでごちゃごちゃとそんなことを話しながらそのへんを歩いていた遠い記憶。
トップスとは、新宿にあるシアタートップスのことで(現在は本多グループ)、客席の傾斜ぐあいやタッパのある舞台が似てなくもなかったかも。
私はその大学の学生ではなかったからよく知らなかったけど、当時の早稲田銅羅魔館はたしか、大学側もまだそんなに関わっていない外ゴヤだったと思う。
この話、長くなりそうなので、またそのうち!
◎月◎日
演劇関係の楽しげな昔語りは、私は2000年代なかばくらいまでが限度かも〜なんて思ったり思わなかったり。
まあそうすると、自分が在籍すらしていない大学の当時の演劇界縮図や景色とか、そこからどうやって出て行って、下北沢周辺からまたいろんな人や場と出会って育ってゆくかみたいな話になっちゃうんだけど。
うん、でも、今はそれもいいかなーなんて最近は思います。
楽しかったことは、できるだけ書いておくようにする。
せめて、それくらいはできるだろう。私。
◎月◎日
夜の静かな図書館。
遠目の電燈から消えてゆくのが文字越しに見えた。


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